先週の金曜日に発売された講談社写真週刊誌フライデーの【短期集中ルポ】新しいがん治療の記念すべき第1回に当科の無痛ラジオ波が紹介されました。
売り切れ続出 コンビニへGo!
左 佐藤新平先生 右 山田章盛先生【短期集中ルポ】新しいがん治療 開腹せず、体力的な負担が少ない──。そんな最先端のがん治療が注目されている。「がんの最先端医療」の現場に密着し、“治らないがん”から患者を生還させる最新治療に光を当てる。 取材・文/木野活明(ジャーナリスト) PHOTO:船元康子
佐々木研究所附属杏雲堂病院を中心に 肝臓内科・消化器内科の出来事やお知らせを紹介します。さらに私、小尾の周辺の出来事も追加。 晴耕雨読は現在の理想です。
売り切れ続出 コンビニへGo!
左 佐藤新平先生 右 山田章盛先生

当科からは、私と佐藤隆久先生が参加しました。演題は「進行肝細胞癌におけるソラフェニブに関する多施設調査研究」として、千葉大学消化器内科と共同研究した成果を発表しました(発表者は千葉大小笠原定久先生です)。
ソラフェニブが本邦で使用可能となって、初めての肝臓学会総会です。いくつかの施設から使用経験のデータが発表されました。共通項として副作用が特殊(手足皮膚反応を始め皮疹、高血圧、下痢、倦怠感など)でそのマネージメントが大切であること。副作用を上手にコントロールして内服を継続すると効果が期待できることなどです。
私達の多施設共同研究は最も対象症例が多い検討(50例)です。やはりある程度の数を集めないと統計のばらつきがあり正しい解析が出来ません。今回の私どもの検討は、Asia-Pacificで行われた大規模な無作為比較試験とほぼ同等の結果が得られました。Overall survival 6.9ヶ月(Asian-Pacific 6.5ヶ月), Time to Progression 3.0ヶ月(同2.8ヶ月), Disease Control Rate 37%(同35%)でした。
ランチョンセミナーでネクサバールの副作用マネージメントの講演(講師 国立がん研究センター中央病院皮膚科医長山崎直也先生)を聴きました。やはり副作用で抗がん剤が服用できず腫瘍が進展するのは極力避けたいです。副作用対策が分子標的薬の使いこなすスキルになると思われました。
午後は動注化学療法のセッションを司会させて頂きました。動注化学療法は劇的に奏功する症例が少なからず存在し、当然その予後は良好です。一方でまったく奏功が得られない症例もあります。出来るだけ早く奏功を見分け、効かない症例は、ソラフェニブに切り替えるのがよさそうという方向でした。しかし動注の有効性を証明するためには、まず分子標的薬と動注の無作為比較試験が必要です。大変ですがこの比較試験を当院で進めているところです。
その他、肝炎や画像診断などのセッションでも勉強させて頂きました。肝臓という大きなテーマの下、全国から集まった先生方と開放的に議論が出来る場です。これが学会の醍醐味だと思います。

夕方5時に終了ですので、隆久先生と山形まるごと館紅の倉の中にある蕎麦屋さん「紅山水」に行きました。この建物は昔の紅花問屋を改築した味わいのある建物です。
その後、東京大学消化器内科25研と関連施設の先生方で反省会をばんだいというお店で行いました。充実した一日でした。
5月28日金曜日
早朝、ジョギング(再びお城にある済生館本館まで往復)して、6時22分始発の新幹線で帰京しました。これから杏雲堂の外来と病棟です。
本日の走行距離2.8km、走行時間30分、時速6.7km/hr、消費カロリー243キロカロリーでした。ただし昨晩の摂取カロリーの方がはるかに高いです。
旧山形県高等師範学校(国重要文化財)1901年に建築され、山形の教育者を輩出してきました。現在は、教育資料館です。次は、東に向かい川沿いにある日本一の芋煮鍋です。

毎年9月の第一日曜日に日本一の芋煮フェスティバルが開催されるそうです。どんな味なんでしょう?
そして川沿いを北上し、次に目指すのは薬師寺です。
薬師寺は木立の中にあります。山形に住む人々の願いをこめた参道の石畳が歴史を物語っています。5月8日から10日は、植木市が開かれる(全国三大植木市)そうです。薬師寺に全てに人々の健康をお祈りしました。
次は、南西に進み分翔館(旧山形県庁 国重要文化財)を目指します。

江戸時代が偲ばれるように現代が入らないような構図にしましたがいかがでしょうか。山形もバブルの頃お城を再建してしまったのですね。せっかくですから楽しまないとね。
最上義光候の騎馬像です。勇ましい躍動感があります。者ども、ついて来い!って感じです。
その後、城内にある旧済生館本館を訪ねました。
今回の目的地”旧済生館本館”です。1878年建築された初代山形県立病院です。山形の宮大工が建築し人々に三層楼と呼ばれていたそうです。オーストラリア人のアルフレッド・フォン・ローレツが中心となってドイツ医学を普及させたそうです。
ローレツ博士です。さあ、これから学会です。私も先輩方に負けないよう勉強し、一人でも多くの人を救うように努力します。
本日の走行距離7.3km, 走行時間1時間, 時速7.3km/hr, 消費カロリー625カロリー 燃焼脂肪量44.7gでした。

蒸気機関車の圧倒的な存在感と迫力に興奮です。
何やら足回りの整備中です。
写真ではわかりにくいですが、シリンダーから蒸気が噴き出しています。やはり蒸気機関車は、罐に火を入れないとね。生きている躍動感が全く違います。 飽きずにずっと見ていられるのですが、そろそろカンファが始まります。でも朝一番、幸先の良い一日です。今日はカンファの後、お昼まで井上内科小児科医院で外来診療、その後、東京に一旦戻って、肝臓学会出席のため新幹線で山形に向かいます。
東京駅で発車を待つMaxやまびこ+つばさ号です。これから一路、山形を目指します。東京から大宮、宇都宮を経由して福島へ。福島でMaxやまびこを切り離し、つばさ号は板谷峠に挑みます。板谷峠はその昔、特急も補機(電気機関車)の力を借りて登る急こう配の連続する難所です。
福島を超えると美しい水田が広がります。つばさ号はこれから板谷峠に挑みます。
さすがの最新鋭新幹線つばさ号もかなりのスピードダウンです。這うように峠を登ります。
東京から3時間で無事に山形駅に到着です。お疲れ様でした。久しぶりに鉄分が補給された一日でした。

第39回日本Interventional Radiology学会総会が浅草ビューホテルで開催(5月20日から22日まで)されました。2日目の報告です。
「塞栓物質の最前線」では、国立がん研究センター病院から球状塞栓物質(Beads ビーズ)の臨床試験の一部が紹介されました。
従来、肝動脈塞栓術はゼルフォーム(ゼラチン由来で肌理(きめ)の細かいスポンジ状の物質)を、各施設で工夫して塞栓に用いていました。ある意味、施設によってまちまちで、メスを用いて細かく切ったり、摺り鉦(すりがね)でおろしたり、当科では少量の造影剤と注射器を使って混和し微細粒子にしていますが、とにかくhomemade(自家製)なんです。
最近ジェルパートという規格品が登場しましたが、海外で新たな球状塞栓物質(ビーズと呼びます)が開発され簡便(手を加えなくてよい)なため海外では瞬く間に普及しました。
日本では現在臨床試験中で近い将来、臨床の場に登場すると思われます。ビーズには各種サイズが取り揃えられていて腫瘍の栄養動脈のサイズに合わせて塞栓することが出来ます。
今回の学会では、ビーズの臨床試験で実際に治療した患者さんの血管造影画像が提示されました。従来のリピオドールとゼルフォームの組み合わせと比較して、塞栓能力も優れ、手前の血管(正常な肝動脈)へのダメージも少なさそうでした。いわば必要なところだけ塞栓出来るというイメージです。
さらに度重なる従来の塞栓術で肝動脈が狭小化した患者さんでも腫瘍の栄養動脈だけ塞栓されていたのには驚きました。このような患者さんに、リピオドール+ゼルフォームで塞栓を試みると手前の狭小化した正常な肝動脈が詰まるだけで肝心の腫瘍栄養動脈まで届かなかったりします。
近い将来、日本でもビーズが使えるようになり更に研究が進むと思いますが、ビーズはリピオドール+ゼルフォームに取って代わる塞栓物質になると思われました。

Interventional Radiologyとは、画像診断下に治療することの総称です。
肝臓の領域であれば、肝動脈塞栓術や動注カテーテル埋設、B-RTO(胃静脈瘤の治療)などがあります。
今回は5月20日に開催されたシンポジウム2「緩和医療とIVR」と5月21日に開催されたシンポジウム4「塞栓物質の最前線」そして特別企画「帰ってきた言いたい放談」に参加しました。
病棟業務や血管造影、外来診療の合間をぬっての参加でしたが、幸いツクバ・エキスプレスがあるため病院⇔学会場はスムーズでした。
「緩和医療とIVR」では、進行がん患者さんにおいて、いかに低侵襲に症状を緩和して生活の質を維持するか?がテーマです。
圧巻したのは局所再発乳がんの動注でした。手の付けようがない胸壁露出型再発乳がんはで標準的治療(全身化学療法)で歯が立たなければ後は自壊した癌の異臭と疼痛を抱えながら死を待つだけです。しかし鎖骨下動脈からの動注化学療法は腫瘍が縮小し症状が劇的に緩和されます。「最大の緩和は局所の緩和でしょう」という演者の発言には納得できます。
骨転移においても局所のTAE(塞栓術)+経皮的骨形成術が症状を緩和します。その他、私たちの領域では消化管狭窄に対する上部消化管ステント(形状記憶合金を用いた拡張する網目状の管のこと)、胆管(肝臓の下水管)狭窄に対する胆管ステント、胸水や腹水に対する経皮的ドレナージなどがあります。いずれも劇的に症状が緩和されるます。
Interventional palliative medicine まさに私が進む道がそこにあると思いました。