2015年5月20日水曜日

肝炎医療費助成

みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしですか?

今日は、ソフォスブビル(ソバルディ)の医療費助成のお話です。

5月18日、厚生労働省がC型肝炎治療の切り札、ソフォスブビル(ソバルディ)を、肝炎医療費助成の対象に加えることを決めたそうです。



 患者さんの自己負担を月2万円以下に抑える画期的な制度です。世帯の市町村民税額が年23.5万円未満なら月1万円、23.5万円以上なら月2万円だそうです(上図をご参照ください)。治療期間は、わずかに3カ月ですので、500万円以上の治療が約6万円の自己負担で可能となるシステムです。

肝炎の医療費助成として、平成27年度国の予算は86億円だそうです。
国と地方の負担が1対1なので、平成27年度の総事業費は172億円となります。

2015年5月13日水曜日

夢の新薬 ソフォスブビル(商品名 ソバルディ) が保険適応承認 

みなさん こんにちは!
いかがお過ごしですか?
C型慢性肝炎に対するの新薬 " ソフォスブビル " (商品名 ソバルディ) ですが、中央社会保険医療協議会が保険適用を承認しました。まずジェノタイプ 2 型の患者さんに対して、5月20日から本邦でも使えるようになるそうです。

承認に先立ち日本で行われた臨床試験(試験 GS-US-334-0118)を紹介しますね。
C型肝炎ウイルスは大きく分けて1型と2型があります。この試験は、2型の患者さんを対象に行われました。
ソフォスブビルとリバビリンの併用療法(どちらも飲み薬)を、12週間(わずか3か月)飲むだけです。治療終了後、12週間にわたってウイルス消えている ("SVR12"といいます) と、C 型肝炎ウイルス感染が治ったと判断されます。
この試験には、140人が参加して135人の患者さんが、SVR12を達成しました。つまり、96.4% (135/140) の患者さんが治ったという驚くべき結果でした。副作用も許容範囲でした。

なんでこんなに治るんでしょう?
C型肝炎ウイルスは、”遺伝子(設計図)” とそれを包む ”殻” で出来ています。

夢の新薬 ソフォスブビルは、画期的なお薬で、遺伝子に直接作用して、遺伝子を千切ってしまうんです。設計図を壊されるんでウイルスはひとたまりもありませんね。

「ソバルディ」の画像検索結果

 注目された薬価は、1錠(1日分)で61799円(米国では1000ドル約120000円)に決まったそうです。12週間の薬剤費は、ソフォスブビル(商品名 ソバルディ)だけで、520万円。これにリバビリン(商品名コぺガス)が約11から18万円(体重によります)。しめて総額540万円ぐらいかかります。勿論、保険適応になりますので、自己負担はその一部(保険によって違います)です。近日行われる厚生労働省の会議で助成が認められれば、さらに個人負担は減ると思われます。

1型の患者さんも安心してください。
早ければ今夏にも保険適用される見通しだそうです。

2015年2月6日金曜日

最後は神頼み

みなさん、こんにちは!
いかがお過ごしですか?


 現在、四つの大学(帝京、東京、香川、山梨(勤続年数順))で非常勤講師を務めています。医学部を卒業して、医師になるためには、医師国家試験というハードルがあります。

 医学部六年生(最終学年)にもなると、さすがに医師国家試験を意識せざるを得ません。

僕は、学生の頃、医師国家試験対策委員であったので、その経験を生かし、学生の講義(国試対策バージョン)を行っています。


 明日から3日間、医師国家試験が行われます。3日間で500問。自分との闘いです。

① 落ち着くこと。
② 自分がやってきたことを信じること。
③ 良く寝て、体調を整えること。

 大丈夫! それなりに準備したんだから。

最後は神頼みです。

 皆の代わりに天神様にお願いしてきました。



湯島天神 です。


みんな合格するよう祈願してきましたよ!


みんなの合格を予感させるように、梅の花が早くもちらほら
咲いていました。

 何かどうか言って、医者は体力勝負です。

この3日間に六年間の総力をぶつけてください。応援しています。

2015年1月1日木曜日

あけましておめでとうございます

みなさん、こんにちは。
いかがお過ごしですか?

平成27年 西暦2015年 の幕開けです。

皆様にとって、素晴らしい1年になりますよう祈願いたします。

八ヶ岳南麓(山梨県北西部)にある実家から見た初日の出です。

薄らと雪化粧するほど寒い朝ですが、暖かい日差しが新年を届けてくれました。



今日は、山里に伝わる風習を紹介したいと思います。

元日の早朝、集落(実家の辺りでは部落と呼んでいます)の氏神さまに、皆でお参りします。

家のすぐ裏に諏訪神社があります。諏訪信仰を中心とする神道が部落の信仰です。


午前8時に部落の人たちが集まってきます。社こそ建て直して新しいですが、周囲の石像がいにしえの姿をとどめています。


賀詞交換を行ってから、二礼二拍手一礼で、皆で氏神さまにお祈りします。


お祈りの後は、乾杯です。山里ですから魚は御馳走です。海に囲まれた世間では、「鰯の頭も信心

から」と、鰯の頭のようにとるにたらないようなものでも、信じる気持ちがあれば尊いものに見えると

いう意味で使われているようですが、この辺りは山里ですから魚は御馳走です。昔でも手に入った

煮干しを肴にして、お神酒を頂きます。

その後、”万歳三唱” して閉会です。


その後、部落の共同墓地に移動して、ご先祖様のお墓参りをして解散です。

以前に、撮ってあった部落の墓地の様子です。


厳しい自然の中で暮らしてきた人々の互助精神と信仰が、今の時代にも受け継がれています。

現代が失いかけている、重要な風習だと思いました。

2014年12月6日土曜日

県民公開シンポジウムのお知らせ

山梨県にお住いの方々にお知らせです。



 「がん医療に関する県民公開シンポジウム~THE 肺がん最前線~」が開催されます。


山梨県において、肺がんは、胃がんや大腸がんについで罹患率が高く、さらに死亡原因では第1位のがんです。
このシンポジウムは、肺がんに関する最新治療や禁煙対策などについて、県民のみなさまへわかりやすく、お話ししていただく予定です。ぜひ、お気軽にご参加ください。

【とき】 平成26年12月 6日(土)午後1時30分~午後4時30分
【ところ】 山梨県立文学館 講堂(甲府市貢川一丁目5-35)
【内容】 
 総合司会 山梨放送(YBS)アナウンサー 櫻井和明 氏 
(1)講演会
・講演① 山梨県立中央病院呼吸器内科がんセンター統括部長 宮下 義啓 氏
      「肺がんの内科的治療はどこまで進んだのか」 
・講演②  山梨県立中央病院 肺外科 副科長 後藤 太一郎 氏
      「肺がんの外科的治療の現況と将来展望」
・講演③ 国立大学法人 山梨大学医学部放射線医学講座 教授大西洋氏
      「切らずに肺癌をどこまで治療できるか―放射線治療の最前線―」
・講演④ 医療法人桃花会一宮温泉病院日本禁煙学会認定専門医松尾邦功氏
      「がん予防~禁煙という道~」
(2)総合討論
 〔コーディネーター〕
・地方独立行政法人 山梨県立病院機構 理事長   小俣 政男 氏
 〔パネリスト〕 
・山梨県立中央病院 呼吸器内科 がんセンター統括部長 宮下 義啓 氏
・山梨県立中央病院 肺外科 副科長 後藤 太一郎 氏
・国立大学法人 山梨大学 医学部 放射線医学講座 教授 大西 洋 氏
・医療法人桃花会 一宮温泉病院(日本禁煙学会認定専門医) 松尾 邦功 氏
・禁煙外来患者代表 大石 俊起 氏
【入場無料】

2014年9月7日日曜日

線路は続くよ どこまでも

みなさん、こんにちは!
いかがお過ごしですか?

先日訪れた奈良ホテルのロビーに、大正3年鉄道院(後の鉄道省)が所管する鉄道が描かれた路線図が展示されていました。台湾、南樺太、朝鮮半島と中国の連絡鉄道なども描かれていました。鉄ちゃんにとっては一級品の資料です。
驚愕するのは、大正3年にここまで鉄路が広がっていたことです。

まず1枚目、国際列車路線図です。日本からは釜山とウラジオストックが大陸への入口になっていたようです。東京から下関、釜山を経由してヨーロッパにつながります。大陸にある大きな湖はバイカル湖でしょうね。湖畔を汽車が走ります。

2枚目、ちょうど光が反射して見にくいあたりがモスクワですね。草原もしくは原生林、沼地、そのような車窓がずっと続いてやっとの思いでモスクワに着くんでしょうね。


3枚目、極東から来た国際列車の乗客は、モスクワからヨーロッパ各地に向かうことが出来ます。大正3年、鉄道黄金時代です。

4枚目、これは台湾です。すでに台湾ほぼ一周、鉄道があります。もちろん地形の問題もあるでしょうが、四国や九州が一部しか鉄道が無い時代に、です。

5枚目、樺太にも鉄道院管轄する鉄路がありました。


何時の日か、鉄道でヨーロッパを訪れたいと思います。

2014年9月6日土曜日

第39回 リザーバー研究会

みなさん、こんにちは!
いかがお過ごしですか?

9月5日から6日にかけて、第39回リザーバー研究会が開催されました。


第39回リザーバー研究会HOME

リザーバーとは、体内に薬剤を注入する管(カテーテル)の端を皮下に埋め込むための器具の総称です。

薬の行先別に、動注リザーバー、中心静脈リザーバー、腹腔内リザーバーなどがあります。

動注リザーバー 病巣に血液を供給している動脈を使い、高濃度の薬剤を直接投与する治療法が動注化学療法です。

中心静脈リザーバー 中心静脈は、末梢血管に比べ血管が太く、また、大量の血液が流れているため、注入した薬剤により血管壁が刺激を受けにくいという特徴があります。このため、刺激性の強い薬剤や、薬剤の連続的な投与を行う際利用されます。

腹腔リザーバー 腹腔(お腹の中)に直接薬剤を注入し、病巣に対する治療効果を高める治療法が腹腔内化学療法です。

リザーバーに関連する学術集会がリザーバー研究会です。

今年は古都奈良で開催されました。

会場は奈良ホテルでした。創業100年を超える老舗ホテルです。鉄道院が奈良の迎賓館として創業しました。東京駅と同じく辰野金吾氏による設計です。



僕は、肝細胞癌のセッションの座長をさせて頂きました。

 肝臓がんに対する動注化学療法は、もともと転移性肝がんの治療として発展してきました。しかし、転移性という言葉どおり、大腸がんなどが肝臓に飛んできたために発生する癌です。血液中をうようよ癌細胞が泳いで、その一部が肝臓に漂着して育ったものです。動注化学療法で肝内はコントロールできても、肺やリンパ節に漂着した腫瘍が悪化してしまうため、全身化学療法が第一選択となってきました。

 一方、肝細胞癌は肝臓そのものが癌になった病気です。肝細胞癌は比較的、転移しにくい代わりに、肝臓内の血管、特に門脈という大事な血管に直接浸潤します。ですから肝動注化学療法は、むしろ肝細胞癌に有効性が高いと思われます。

 昨今、分子標的薬が登場しましたが、肝細胞癌での効果は限られています。効果的で安全な分子標的薬が開発されるまで、動注化学療法のニーズはあると思います。


僕は、”治癒と長生き” を目指す門脈腫瘍浸潤症例に対する動注化学療法 というタイトルで、当科における治療成績を報告しました。

来年のリザーバー研究会は、11月27日金曜日、28日土曜日に東京で開催されます。
僕が、当番世話人を担当させて頂くことになりました。
関係者の皆様、どうぞ宜しくお願いします。