2009年11月17日火曜日

第17回日本消化器関連学会週間

10月14日水曜日から16日金曜日

JDDWが京都国際会議場にて開催されました。

 当科からは元山天佑先生が「体外式腹部超音波による進行大腸癌の診断能の検討-腹部CTとの比較」、佐藤新平先生が「転移性肝癌に対するラジオ波焼灼療法の局所制御能の検討-肝細胞癌との比較-」、小尾が「高度進行肝細胞癌に対するインターフェロン併用5FU全身化学療法」を発表しました。小尾の演題内容は、遠隔転移などでインターフェロン併用5FU全身化学療法を行った症例を検討したものです。100例を超える症例を検討することによって、まず1コース試験的に化学療法を行い効果の反応を見て、2コース以上行える症例は、例え遠隔転移があっても約1年延命できることを証明しました。



元山先生の学会記
今年もJDDWでポスター発表のする機会に恵まれました。今回で2回目でしたが、やはり発表の時は緊張してしまい、司会の先生のおっしゃっている事などもほとんど耳に入っていない状態でしたが、何とか無事に終了しました。これも最後まで面倒をみてくれた佐藤新平先生のおかげです、ありがとうございました。夜は先生方と京都の景色を楽しみながら食事をしたり、または大学時代の友人とひさしぶりの再開してお互いの近況を教えあったりと充実した時間を過し、よき思い出を作ることができ、元気が出てきました。今回の学会で学んだ事を日々の診療に生かせるようにまい進したいと思います。(元山天佑先生記)




佐藤新平先生の学会記
私は、ポスター発表で転移性肝癌のラジオ波焼灼療法についての成績を発表しました。転移性肝癌も肝細胞癌のラジオ波焼灼療法と同様、局所の制御に有効であるということを述べました。夜は久々に恩師の小俣政男先生(山梨県顧問)とお会いでき、会食を御一緒させていただき、有意義な一夜となりました。(佐藤新平先生記)

 水曜日の夜は、小俣政男先生を囲んで、京都国際会議場近くの「ざくろ」で食事会を行いました。モダンな和空間で大学病院で一緒に働いた仲間たちと楽しい一時を過ごしました。「ざくろ」は、杏雲堂前院長の高橋俊雄先生に紹介して頂いたお店です。偶然にも高橋先生にもお会いでき素晴らしい夜でした。
 木曜日の夜は、帝京大学ちば総合医療センター、帝京大学溝口病院、自衛隊中央病院の先生方とジョイントして鴨川沿いの京料理店「十一屋」で食事会を行いました。鴨川を渡る秋風が気持ちよかったです。


 金曜日、新幹線に乗るまでの間、京都駅南にある東寺を訪ね薬師如来像を見てきました。やはり薬師如来は民を救うオーラに包まれています。横には日光菩薩、月光菩薩を携えています。言わば日勤の看護師さんと夜勤の看護師さんですね。皆様の病気平癒を祈願しました。

 留守を守ってくれた佐藤隆久先生、菅田美保先生ありがとうございました。


ThermoDox Investigators Meeting

10月10日土曜日



ThermoDox Investigators Meeting が開催されました。
ThermoDox(サーモドックス)とは熱感受性リボゾームにドキソルビシンという抗がん剤を封入した薬剤です。サーモドックスを肝がんのラジオ波焼灼術(熱で癌を壊死させる治療)と併用する治験が行われます。サーモドックスは、ラジオ波などの熱を加えることによってリボゾームに封入された抗がん剤を放出する作用があります。つまり癌に局所的に抗がん剤を集めることが出来ることが期待されています。国際共同治験で米国・カナダ・イタリア・香港・韓国・日本・中国などで行われています。本邦では当院を含め、岩手医科大学病院、東京大学病院、関東中央病院、JR東京総合病院、日本赤十字医療センター、千葉大学医学部付属病院、和歌山県立医科大学病院、三重大学医学部付属病院、岡山大学医学部付属病院(順不同)が参加しています。
 治験参加基準は①肝細胞癌であること②腫瘍個数が4個以下で最大径が3cm以上の病変が少なくとも1つあり、7cmを超えるものが無い。最大径が5-7cmの大きな腫瘍がある場合、その他の腫瘍は5cm未満であること。以上が試験参加基準です。詳細は外来でお尋ね下さい。

2009年11月11日水曜日

第1回OTUKA肝癌栄養治療フォーラム


10月3日土曜日

 第1回OTUKA肝癌栄養治療フォーラムが開催されました。肝臓は生産・分解・貯蔵を行っており代謝の中枢で栄養学とは密接な関係があります。当院でも入院患者さんの日々の食事をはじめ肝臓病教室の開催など栄養科との連携は欠かせません。
 最近のこの分野でのトピックスはLate Evening Snack(LES) です。人間は朝昼晩三度の食事を摂りますが、どうしても晩御飯から朝御飯まで時間が空きます。例えば午後7時に夕食を食べるて朝御飯を朝7時とすると12時間空くわけです。夜間の空腹(飢餓)状態を夜食によって回避することで肝機能を改善でできるか?研究が進んでいます。

当院でもアミノレバンENを就寝前に内服することが、肝細胞癌治療後の合併症や自覚症状を改善するのか?患者さんにご協力をいただいて自主臨床研究を行っています。

栄養士さん・薬剤師さんなどと力を合わせ肝機能改善という難問に立ち向かって行きたいと思います。

2009年10月18日日曜日

東京大学消化器内科25研 関連病院会議

9月26日土曜日 東京大学消化器内科 25研 肝臓グループの関連病院会議が行われました。

東京大学消化器内科 25研の先生方、東大医科研病院 加藤直也先生、国立国際医療センター 今村雅俊先生、JR東京病院 赤松雅俊先生、関東中央病院 小池幸宏先生、日赤医療センター 吉田英雄先生 谷口博順先生、都立駒込病院 今村潤先生、当院からは私と佐藤新平先生が参加しました。 
 近状報告と多施設共同臨床試験の進捗状況と問題点が議論されました。地道な努力ですが、肝癌撲滅のため皆で力を合わせ頑張ります。
 

2009年10月17日土曜日

帝京大学ちば総合医療センターの学生講義

9月18日金曜日 帝京大学ちば総合医療センターで学生実習を担当しました。

 戸田信夫先生(元帝京大学ちば総合医療センター准教授 現三井記念病院消化器内科部長)と佐藤新平先生(元帝京大学ちば総合医療センター講師 現杏雲堂病院消化器肝臓内科医長兼内視鏡室室長)のご厚意により、母校で学生指導を行うチャンスを頂きました。医学部では最初の2年間は教養課程、3年目は基礎医学(解剖、生理、生化、薬理など)を学び、4年目から臨床医学(内科・外科など)を学び、5年目から病院実習、6年目は総まとめと国試対策を行うカリキュラムになっています。5年生の病院実習は5名程度のグループに分かれて行われます。帝京大学ちば総合医療センターの内科を周ってきた学生さん達に日頃の講義室では得られない現場の空気を教えるのが私の役割です。

 患者さんや病院のスタッフとの接し方は、当たり前ですが誰も教えてくれません。もう成人している訳ですから、「俺の背中を見てついて来い」といきたいのですがなかなかうまくいきません。ただ純粋な学生さん達なので教えれば良く理解してくれます。まさに山本五十六大将の「やってみせ、言って聞かせ、させてみせ、褒めてやらねば、人は動かじ」です。

 病院実習を行っている学生さんたちは、あと1年半で医師として病院に勤務することとなるわけです。”どのような医師を目指すのか?”その為には”何をしなければならないのか?”当然ですが各学生それぞれが求めるものが違うわけですから、学生というある意味お客さんの立場(各科は自分の科に入局してもらいたいので勧誘に一生懸命です)で各科を体験して、自分の適性を自身で判断もらいたいと思います。

 講義終了後は、食事会で質疑応答(笑)です。姉ヶ崎駅前のひさまつです。

 それにしても"若い"というのは素晴らしい。無限の可能性を秘めています。「何科を志望しているの?」と聞くと全員が「まだ決まっていません」と返答しました。精神的に豊かな人となり、人々の健康を守る立派な医師に成長することを望みます。
 最後に実習を手伝ってくれた佐藤新平先生、帝京ちば総合医療センター 学生指導担当 田中輝行先生、消化器内科医局秘書の高木朋美さん ありがとうございました。

2009年10月4日日曜日

”内科” の掲載

臨床雑誌”内科”Vol.104 No4 2009年10月号(南江堂出版)の、「特集 肝癌撲滅最前線」に、佐藤新平先生の論文と小尾が参加させていただいた座談会が掲載されています。





 佐藤新平先生は、≪進行肝癌に対する新たな展開≫の項でインターフェロン併用5-FUの臨床成績の論文を担当してくれました。小尾は、座談会に参加させていただきました。正念場を迎えた肝癌撲滅戦略というタイトルで、山梨県特別顧問 小俣政男先生が司会をされ日本大学消化器外科の高山忠利先生、東京大学消化器内科の椎名秀一朗先生そして私の4人での座談会内容が掲載されています。
 以前にも記載しましたが今まで増加の一途であった本邦の肝がん死亡者数は減少に向かいました。原因となるウイルスが同定されウイルス感染阻止、感染駆除、炎症の制御を行うことや、スクリーニングシステムの確立、治療技術の向上など、多くの人々の努力の結晶の賜物です。今後も更なる努力を重ね肝がん撲滅に向けて邁進したいと思います。

2009年10月3日土曜日

SURF トライアル記念肝癌学術講演会のお知らせ



 臨床試験に関連してもう一つの比較試験を紹介します。

SURF(サーフ)試験です。

SURF=Efficacy of Surgery vs Radio-frequency ablation on primary hepatocellular carcinoma

初発肝細胞癌に対する肝切除とラジオ波焼灼療法の有効性に関する多施設共同並行群間無作為化比較試験

 どういう試験か? 2005年版肝細胞癌治療アルゴリズムによると肝障害度Bで2cm以内単発もしくは肝障害度A,Bで3cm以内2-3個の場合、肝切除とラジオ波焼灼療法は併記されていて、どちらの治療法の方がより有効なのか不明です。長らく学会で討論されていましたが、これも質の高い比較試験を行わなければ結論を導くことが出来ません。そこで東京大学病院の肝胆膵外科と消化器内科が中心となり多施設共同で比較試験を行うことになりました。初発の肝細胞癌で肝機能や腫瘍径・個数などが基準を満たす患者さんは、無作為に治療法が振り分けられ安全性と有効性が検討される試験です。
 この試験に先立って”SURF トライアル記念肝癌学術講演会”が東京大学鉄門記念講堂で10月24日に開催されます。詳細は東大病院のお知らせを参照下さい。四柳宏先生、斉藤明子先生、有井滋樹先生、國土典宏先生、長谷川潔先生、椎名秀一朗先生、幕内雅敏先生(発表順)が講演されます。