2009年9月29日火曜日

第24回東京肝癌局所療法研究会

9月5日土曜日

 第24回東京肝癌局所療法研究会が東京フォーラムで開催されました。
 今回の研究会テーマは”肝癌集学的治療の工夫”でした。これは色々な治療法を組み合わせて、いかに安全・確実に治療したかという具体例を呈示し合って、お互いの技術を切磋琢磨しようという狙いで開かれた研究会です。

発表中の佐藤新平先生

 当院から佐藤新平先生が、副腎転移を伴うVp4肝細胞癌にIFN併用5FU動注化学療法とRFAが奏効した一例を発表しました。この患者さんは門脈の本幹(根本)まで腫瘍が浸潤していました。肝臓の腫瘍は、門脈浸潤も含め動注化学療法で治療しました。抗がん剤がとても良く効いて肝臓内の腫瘍はほぼ消失しました。しかし、この患者さんは副腎転移も合併していました。副腎とは腎臓の頭側にある臓器です。副腎は肝動脈ではなく副腎動脈から養われています。そのため肝動脈から注入(動注)している抗がん剤は副腎に届きません。肝臓の中は片付いたのに副腎は丸残りです。このため副腎転移を佐藤新平先生が得意のラジオ波焼灼療法(肝癌治療の応用)で治療し、安全・確実に治療が終了したことを報告しました。


 研究会の終了後、丸の内仲通りにあるワインショップ・エノテカ丸の内店のラウンジで、大阪鉄道病院の光本先生、帝京大学ちば総合医療センターの東郷先生、海老原先生、渡邊先生、黒木先生、いちのみやクリニック院長の藤島先生、都立駒込病院の今村先生を迎えワインを頂きながら談笑しました。他施設の先生方と仕事の話や趣味の話などで語り合える研究会後の一杯は格別です。

上 左から小尾、今村先生、黒木先生、佐藤隆久先生

中 左から海老原先生、渡邊先生

下 左から東郷先生、藤島先生




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