2009年9月1日火曜日

第3回肝病理よろず相談勉強会に参加して

8月29日土曜日

 静岡にて”第3回肝病理よろず相談勉強会”が開催されました。伊東和樹先生の呼びかけで始まった症例検討会です。臨床経過と画像そして病理の対比を行いディスカッションする、臨床医にとってはまさに勉強会です。この症例の診断は何だろう?その根拠は?病理像との矛盾はないか?治療はどうする?行われた治療は妥当か?など、単純と見過ごされがちな肝炎・肝がんでも一例一例を観察して多施設の先生(内科・外科・放射線科・病理)の多様な考えがあれば新たな発見もあります。今回は8例の検討を行い、ホットなディスカッションが行われ1時間延長されました。また話題提供として大垣市民病院の熊田卓先生による肝細胞癌の肉眼形態と新しい画像診断がありました。画像診断と肉眼診断の間に大きな差があることに驚きました。肉眼形態は重要な予後予測因子の一つですので画像診断で単結節型とそれ以外がきちんと区別できるようにするべきと思われました。また中野雅行先生のspecial lectureでは、早期肝細胞癌についてCK7によるductular reactionの減少の重要性について教えて頂きました。
 臨床医は日常業務に追われ、同じ施設(特に一般病院)に長くいると新しい考えや探究心が、よほど個人が努力しないと失われてきます。もちろん論文や学会が最も刺激になりますが、同じ分野で働く医師が気楽に集まれる勉強会という意味で肝病理よろず相談勉強会は非常に有意義でした。東京から倉敷まで多くの病院の先生方が静岡に集まりました。勉強会の後は静岡駅前の河太郎で懇親会がありました。河太郎での懇親会が肝病理よろず相談勉強会のもう一つの目的です。新鮮なお魚を頂きながら交流(よろず相談)を深めました。伊東和樹先生ありがとうございました。

 翌朝は静岡駅前のホテルから久能山東照宮までジョギングしました。駅からまっすぐ南に下ると突き当たりは太平洋です。左折して朝日に輝く海を右手に久能山を目指します。
石段を頑張って登ると・・・・
古の石段をあがると絶景が広がっていました。やはり暑い夏に汗して登るところに久能山東照宮の良さがあります。
 登りつめると家康公が「人の一生は重荷を負うて遠き道を行くが如し急ぐべからず。不自由を常と思えば不足なし。心に望み起らば困窮したる時を思いだすべし。堪忍は無事長久の基。怒りは敵と思え。勝つことばかり知りて負くることを知らざれば害その身に至る。己を責めて人を責むるな」と語ってくれます。汗をかいて登り、せみの大合唱のもとで合掌。

帰りの山門から駿河湾が望めます。最高です。勇気が湧いてきます。

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