2011年12月28日水曜日

支え合い

12月27日火曜日


山梨県北杜市立甲陽病院の、2011年最後の外来が終わりました。

火曜日の一般内科外来が閉鎖の危機にあったため、急遽、4月からお手伝いすることになり早、9か月が経過しました。

ご高齢で歩くのがやっと、さらに幾つかの内科的疾患を抱え、老夫婦二人暮らし、もしくは一人暮らしという患者さんたちを診させていただきました。

「(病院の)循環バスの、バス停に行くのも苦労(しんどい)だよ」

と、ある患者さんがこぼしていました。

甲陽病院の外来は、いろいろ考えさせられます。

人は必ず歳をとり、やがて亡くなります。体が動く若いうちは何とかなります。でもいつの日か、人は必ず歳をとり、体が思うように動かなくなります。

動物は群れを外れ孤独に死んでいきます。でも人には英知があるはずです。

以前は良い意味での家制度があり、例え貧しくても家族で支え合い生きてきました。

自由主義も度が過ぎると個人主義になり、結果として人間は孤独になります。若いうちの孤独は、まだ耐えられます。しかし歳を重ね体が不自由となった時の孤独は辛いです。

資本主義の弊害で、金銭や華美な暮らしの追及に走った結果、農村に取り残された孤独な高齢者を、今、僕は目の当たりにしています。

人として何が大切なのか?

真の意味での美しい生活は“支え合い”だと思います。

不慣れな総合内科外来ですが、いろいろ教えてくれる高齢の患者さん達に、少しでもお役にたてるよう努力したいと思います。

病院の屋上は、疲れた心を癒してくれます。今日の山達です。南には富士山(屏風絵のような雲が懸かっていました)、西には甲斐駒ケ岳(最も好きな山です)、北には八ヶ岳(この時期は八ヶ岳下ろしが吹きとても寒いです)が見えます。

僕の心の中に住むドラゴンを、これら雄大な山のように大きく育てたいと思います。

                  富士山

                 甲斐駒ヶ岳

                    八ヶ岳

0 件のコメント: