当科からは、小尾が「進行肝細胞癌の集学的治療の現状」と「進行肝細胞癌における分子標的薬の役割」を発表。また元山天佑先生が佐藤新平先生の指導の下「切除不能胆道癌に対するIFN併用5FU動注化学療法」を発表、さらに大木隆正先生が三井記念病院の斉藤圭先生と「限局性巨大リンパ浮腫を呈した高度肥満を有するC型肝硬変症の一例」を発表しました
「進行肝細胞癌の集学的治療の現状」はパネルディスカッションで発表しました。例え進行がんであっても科の領域を超えてそれぞれの得意分野で力を合わせれば患者さんの予後が改善するという内容です。当科で動注化学療法を行って縮小したが消えきらない残存した癌は東京医科歯科大学の有井教授に切除して頂いています。このように内科と外科が協力して命を伸ばすことが重要であると考えています。
「進行肝細胞癌における分子標的薬の役割」は当科でのソラフェニブ=ネクサバールの使用経験から肝機能(Child-Pugh 5点と6点)によって副作用が異なることを発表しました。近い将来、腫瘍細胞のシグナル伝達系が更に解明され分子標的薬も進歩し効果が高く副作用が少ない抗がん剤治療が幕開けすると予感しました。
元山天佑先生は今回が初めての口演です。一生懸命発表の練習をしていました。
「邪魔しないでくださいよ~」と言う元山先生
「切除不能胆道癌に対するIFN併用5FU動注化学療法」は、胆管細胞癌や胆のうがんにIFN併用5FU動注化学療法を応用した結果を発表しました。局所制御は良いのですが遠隔転移に弱く、若干課題が残りました。練習の甲斐があったことと周りの応援団もあって無事発表が終わりました。
発表を終えてホッとした元山先生を囲んで(小尾・元山先生・新平先生)
三井記念病院の斉藤圭先生は、以前当院で大木隆正先生が受け持った限局性巨大リンパ浮腫の症例報告をしてくれました。「限局性巨大リンパ浮腫を呈した高度肥満を有するC型肝硬変症の一例」は世界的にも珍しい経験です。患者さんによくなって欲しいという大木先生の努力の賜物です。
発表中の斉藤圭先生
学会2日目終了後、東京に帰る前に、新潟駅前の居酒屋「鯛や 新潟店」で反省会及び打ち上げを行いました。鯛やドロ海老、のどくろ等、日本海の幸と新潟の地酒を頂きました。
日本海の幸を前に山葵をおろす手に力がこもります。
自衛隊中央病院の河井先生と佐藤新平先生
有意義な学会でした。留守を預かってくれた隆久先生、菅田先生どうもありがとうございました。お土産は新潟名物笹団子にしました。
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