2010年5月30日日曜日

第39回日本Interventional Radiology学会総会①(仕事)

5月20日木曜日

第39回日本Interventional Radiology学会総会が浅草ビューホテルで開催(5月20日から22日まで)されました。





 Interventional Radiologyとは、画像診断下に治療することの総称です。

 肝臓の領域であれば、肝動脈塞栓術や動注カテーテル埋設、B-RTO(胃静脈瘤の治療)などがあります。

 今回は5月20日に開催されたシンポジウム2「緩和医療とIVR」と5月21日に開催されたシンポジウム4「塞栓物質の最前線」そして特別企画「帰ってきた言いたい放談」に参加しました。

 病棟業務や血管造影、外来診療の合間をぬっての参加でしたが、幸いツクバ・エキスプレスがあるため病院⇔学会場はスムーズでした。

 「緩和医療とIVR」では、進行がん患者さんにおいて、いかに低侵襲に症状を緩和して生活の質を維持するか?がテーマです。

 圧巻したのは局所再発乳がんの動注でした。手の付けようがない胸壁露出型再発乳がんはで標準的治療(全身化学療法)で歯が立たなければ後は自壊した癌の異臭と疼痛を抱えながら死を待つだけです。しかし鎖骨下動脈からの動注化学療法は腫瘍が縮小し症状が劇的に緩和されます。「最大の緩和は局所の緩和でしょう」という演者の発言には納得できます。

 骨転移においても局所のTAE(塞栓術)+経皮的骨形成術が症状を緩和します。その他、私たちの領域では消化管狭窄に対する上部消化管ステント(形状記憶合金を用いた拡張する網目状の管のこと)、胆管(肝臓の下水管)狭窄に対する胆管ステント、胸水や腹水に対する経皮的ドレナージなどがあります。いずれも劇的に症状が緩和されるます。

 Interventional palliative medicine まさに私が進む道がそこにあると思いました。

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