これは、”ミリプラ”という新しい抗癌剤が発売されたためです。
ミリプラは、リピオドールとミリプラチン(抗癌剤)の混和薬です。リピオドール(ヨード化ケシ油脂肪酸エチルエステル)は、肝細胞がんに取り付く性質のある特殊な油です。従来からこの油にシスプラチンという抗癌剤を混ぜて肝動脈から注入して肝臓がんを治療する方法がありました。
しかし従来のシスプラチン製剤は水溶性であったため、当然、油性のリピオドールと分離してしまう欠点がありました。
ミリプラチン(国立がんセンター研究所で開発された)は、シスプラチンと同様の抗癌作用を持ちながら油性であることが特徴です。このためミリプラチンをリピオドールと懸濁することによって抗癌剤を腫瘍に停滞させて徐放することが出来ます。つまり腫瘍局所の抗腫瘍効果を高め、全身性の副作用を軽減することが可能となったわけです。
今後、実際に臨床の場に登場して、効果はどうか?副作用はどうか?検討されていくと思われます。抗癌剤も進化していますので、諦めないで一緒に頑張りましょう。
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