2014年5月14日水曜日

C型慢性肝炎と発がん (2)

みなさん、こんにちは。
いかが、お過ごしですか?

 昨日に続いて、C型慢性肝炎と発がんのリスクについてです。

Aさんに登場してもらい、C型慢性肝炎の程度(病気の重さ)は、肝臓の硬さで決まることをお話しましたね。その続きです。

「C型慢性肝炎は肝臓の硬さによって4段階に分けられるんです。硬さの原因はスジって言いましたよね。スジのことを線維、英語でFibrosis です。なので、頭文字であるFをとってF分類って呼ばれているんです。」

1段階目 (F1) は、軽度の線維化(少し硬い)
2段階目 (F2) は、中ぐらいの線維化(中ぐらいの硬さ)
3段階目 (F3) は、重度の線維化(かなり硬い)
4段階目 (F4) は、肝硬変(カチカチ) 

と、分けられます。

「C型肝炎に感染すると、ほとんどの患者さんは慢性化して、この階段を上がっていきます。1段上がるのに10年かかると言われているんです。だから感染してから時間が経っていると肝臓が硬くなっている可能性が高いんです。さらにGPT (ALT) が高い(炎症が激しい証拠)と、早めに階段を駆け上がってしまうんです。」


          「じゃあ、私は輸血から30年以上経っているんで、硬くなっているかも
          しれないんですね。」
          「しかもGPTは高めですし心配よね。」
「一番大切なことは、段階によってガンになる確率がまったく違うことです。F4 (肝硬変)では年率8%, F3(重度の線維化)では年率3%, F2(中ぐらいの線維化)では年率1.5%, F1(軽い線維化)では年率0.5%以下と予測されているんです。」

「ですから、今、何段階目にいるのかが、とても重要なんです。そのためには肝生検といって、肝臓に針を刺して、肝組織の一部を取り出して顕微鏡で線維化の程度を診て決めます。」


          「そうですね、私が何段目にいるのかっていうのが、大切ですね。」
          「知らなかったわ。でも肝生検はなんか大変そうですね。」


「もちろん、肝生検は必要な検査ですが、何段目にいるのか?、もっと簡単に知る方法があるんです。」
「それが簡単な血液検査で分かる”血小板数”です。血小板数は、肝臓の線維化と強い関連があります。線維化が進む(肝臓が硬くなる)と血小板は徐々に少なくなるんです。」

正常の人では、血小板数20万です。
1段階目 (F1) 、軽度の線維化の人では17万
2段階目 (F2) 、中ぐらいの線維化の人で15万
3段階目 (F3) 、重度の線維化の人で13万
4段階目 (F4) 、肝硬変の人で10万以下です。

「2割ぐらい、例外の患者さんがいますが概ね血小板数で発がんリスク(何段階目にいるのか?)が予測出来るんです」


     
           「あら、やだぁ。先生、私の血小板数は5万よ。ということはもう肝硬変なのね。」
     「どうしましょう?」

「肝硬変だからって、すぐに、どうにかなっちゃう、わけではありません。」
「発がん率が高いので、ほっといってはいけないということです。」
「4段階目(肝硬変)の発がん率は年率8%です。消費税程度と思わないでくださいね。今、74歳、あと10年寿命があったとすると、年率8%x10年で80%の確率でがんになる可能性があるということが推測できるんです。」

       
                  「そうなんですね。だから経過観察が必要なんですね。」
                 

 「わかっていただければ嬉しいです」「さらにAさんの場合、小さいけど既に発がんしているので再発率は年率20%になります。」「今回のがんは綺麗に治りますので今後の経過観察がとっても重要ですね」


               「わかりました。ありがとうございました。きちんと通いますので
                宜しくお願いしますね。」

今日のまとめ


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