いかがお過ごしですか?
インフルエンザや肝炎を引き起こす、厄介な奴、ウイルスについてお話しましょう。
ウイルスの語源は、毒液を意味するラテン語 "Virus"に由来するそうです。日本では当初、"病毒"と訳されていたそうです。病毒って表現が物語っているように、昔から人々を苦しめてきたんですね。
ウイルスが発見されたのは、そんなに昔の話ではありません。
ウイルスや細菌などを研究する学問は微生物学といいますが、1674年(江戸時代前期)にオランダのレーウェンフックが自作の顕微鏡で細菌を発見したところから始まります。彼は好奇心旺盛でいろいろなものを顕微鏡で観察していきました。
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1860年から1870年(明治維新前後ですね)にかけて、フランスのルイ・パスツールやドイツのロベルト・コッホが大きく発展させ”全ての感染症が病原性細菌によって起きる”と考えられていました。この時は未だ、ウイルスの存在は知られていませんでした。
フランスにある旧パスツール研究所
大学の卒業旅行で訪れました
1892年(明治25年 杏雲堂病院創立10年目)ロシアのディミトリー・イワノフスキーがタバコモザイク病(タバコの葉っぱに斑点を作り枯らしてしまう病気)の病原が細菌濾過器を通過しても感染性を失わないことから、細菌よりも小さくて顕微鏡では観察できない病原体があることを発見しました。
1898年(明治31年)ドイツのフリードリッヒ・レフラーとポール・フロッシュが口蹄病の病原体分離から、同様の病原体の存在を突き止め、分子が細胞に感染して増殖すると考えました。
後程説明しますが、まさにこれがウイルスの特徴なんです。
B型肝炎ウイルスは、1864年(昭和39年)アメリカの Baruch Blumberg 博士によって発見されました。
B型肝炎ウイルス
ご覧のようにC型肝炎ウイルスは、B型肝炎ウイルスの半分ぐらいの大きさです。ちなみに1 nm = 10億分の1mです。
次回は、ウイルスの特徴(細胞との違い)をお話しますね。
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